CHEF COLUMN
還暦を迎えて
- 2022.07.24
- CHEF COLUMN
先日6月28日で還暦を迎えました。
20才の頃、
なんとなく思い描いていた60才というのは、
ジーンズも似合う
アルマーニのスーツもバシッと決まる
そんな渋い爺さんになっていたいと漠然と思っていました。
仕事的にはその頃30才でシェフという目標を立て、
料理人としてのスタートを切ったばかりでした。
あれから40年が過ぎて今思うこと、
若い人たちに伝えたいことは・・・・。
この6月28日は思い出深い一日になりました。
火曜日でしたので休館日だったのですが
総支配人の切原の計らいで、
ラ・パルム・ドールの卒業生たちが集まってくれました。
昼に娘の花嫁衣装の写真撮りがあったのですが
夕方から娘たちの結婚祝いも兼ねて、還暦のお祝いもしてもらいました。
メンバーは
前職のホテルで6年、ラ・パルム・ドールのオープン時から12年と
18年間も一緒に働いた阪本
(前 伊賀市ビストロ サンク 2021年10月移転 洋食屋ぽてと オーナーシェフ)
ラ・パルム・ドールで9年間働いた萬濃(松阪市 サンセリテ オーナーシェフ)
ラ・パルム・ドールで女性として初めて8年間勤務し、今は萬濃の妻として
サンセリテのマダムをしている美穂さん(旧姓 鵜飼)
ついこの間までラ・パルム・ドールで11年間も働いてくれた木村
(大阪 3つ星 Hajimeにキッチンスタッフとして8月中旬から働く予定)。
そして今現在も苦楽を共にしている切原(ラ・パルム・ドール 総支配人)は
一回り下の寅年、AB型で天王星人と何かにつけて共通点が多い。
またパートさんではありますが、何回も戻ってきてくれてパティスリーの
デザートビュッフェで働いてもらっている朝倉さん。
ラ・パルム・ドール オープン翌年から10年以上ソムリエールとして働いてくれた服部
さん(旧姓 志方)。
あと今現在、朝はブーランジェリー、昼はパティスリー、夜はレストラン
ウエディングの時はサーヴィスとフル回転の松田さん。
彼女は入社した時期は鵜飼と同期で、パティスリーからレストランに移動して
その後数年間勤務、そしてついこの間まで寿司職人として何年も務めた経験があります。
当日は切原の司会のもと、女性スタッフがサーヴィス担当、
そしてコース料理は
前菜が木村
スープ・魚料理が萬濃
メインデッシュの肉料理が阪本
デザートは娘たちのためにみんなで作ってくれたウエディングケーキを取り分けて
8年間シェフパティシエとしてパティスリーで活躍してくれた布施からのプレゼント
の信楽焼のプレートに全員で盛り付けてくれました。
担当した料理をそれぞれがメニュー説明もしてくれて
本当に感極まるものがありました。
その他サプライズもいくつかあり、娘たち夫婦も大喜びでした。
切原を初め卒業生のみんな
“Merci beaucoup”
何回言っても足りないくらいの一日になりました。
本当にありがとう!!
(娘からの誕生日プレゼントのレイバンのサングラスと
ラ・パルム・ドールのスタッフからプレゼントしてもらった
今話題の磁気ネックレス コラントッテ。
ちなみにレイバンのサングラスはプランナーからのプレゼントと
かぶりました)
その時最後に伝えたこと・・・
<1000分の1の法則>
自分たちの頃はあべの辻調理師専門学校から毎年2000人の卒業生がいました。
1000人の内シェフと呼ばれるようになる人が100人いたとしたら(1/10)
その中でオーナーシェフと呼ばれる人が10人ならば(1/100)
そういう意味では自分を初め 阪本・萬濃は1/100までは来られている。
木村も数年後にはそうなる予定。
何を持って成功なのかは人それぞれではあるが
例えば、今このシャトーを止めてしまえば
莫大な借金が残り、決して成功とは言えない大失敗に終わってしまう。
そう考えれば、その借金を全て返済したとき
一つの成功と言えるのではないかと思う。
そういう意味では、一番成功が遠いように思える。
人生80年と想定すればあと20年
料理人として厨房に立ち続けられるのはせいぜい10年
まずは後10年料理人として目一杯やり
その後、全てを返済するまでやり続けなければ成功したとはいえない。
そういう日が来るかどうか今はわからない。
ただ一つ言える事は、1000人の内の999人より努力しなければ
努力する事を続けなければ成功にはたどり着けない
ということだけは明確である。
その覚悟がなければ、経営者としては失格である。
それには自分自身を信じるしかない
どれだけ考えても
いつも答えはひとつ
後悔のない人生なんてない
ならば
「一度きりの人生、常に前を見てやるしかない!!」
これに尽きると思う限りだ。
追記
誕生日の前日、福岡にいる息子から電話があり
「親父の場合、決して長生き出来るような生き方をしていないのだから
やれる時にやる
そして周りの人たちからは、やってもらえるときに有り難くやってもらう。
これからもおそらくそういう生き方しか出来ないのだから
好きなように生きていけばいい・・・。」
というような内容の事を言われました。
我が息子ながら心に染みるメッセージでした。
20年前に出版した「俺はあきらめない」。
その最後はこう締めくくっていたことを思い出す
「今までは ”遊んだ分だけ仕事する” と言い続けてきた俺だがこれからは反対に
” 仕事をした分だけ遊んでみよう ”と思っている。
自分らしく 俺らしく 」
その気持ちは今もこれからも変わりはない
残りの1/4の人生を楽しむだけである。
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